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腹膜硬化症を発症した場合 /ひーちゃん 

はじめまして、4年半CAPDをしていましたが、最近透析液の抜けが悪くなり、腹痛もあり、血液透析に変更になりましたが、腹膜硬化症になりました。現在、入院して絶食し8時間点滴していますが、このまま続くのでしょうか。
ほかに治療方法はないのでしょうか。

回答 /白石病院CAPD担当ナース

EPS(encapusulating peritoneal sclerosis)とは、腹膜の劣化があるところへ炎症が起こって炎症性産物のフィブリンが被膜を形成しそれがたまると腸管を被膜で包みそれによって腸が浮腫を起こし動かなくなる腸閉塞(イレウス)を起こした状態をさします。除水が悪くなって腸閉塞となるまでには一定の経過があるわけです。
HDに移行する際、PDカテーテルを即抜去しないで洗浄を続けるのは前述のフィブリンがたまって被膜を形成するのを防ぐ意味があります。そして洗浄液を定期的に検査することで腹膜の状態を推測しながら抜去の時期を決定します。ステロイドの投与も被膜の形成を防ぐために行われます。それを通り越してEPSの状態が確立されイレウス症状の改善が認められない、あるいは繰り返す場合は開腹癒着剥離術が行われます。PD歴が10年以内でEPSを発症した患者さんの癒着は、比較的剥離は容易であると土谷病院の川西先生はおっしゃっておられます。