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腹膜透析をやめる可能性  /れいこ 

私の父親は66才で、去年の11月から腹膜透析をはじめました。実際に入院してたときに、同じ病室の人と比べれば、父親の病状はそんなに深刻な情況ではなさそうですが、医者さんの勧めにより自宅で毎日腹膜透析を行うようになりました。私は親と離れて暮らしてので、事情がよくわからないですが、1つお聞きしたいことがあります。体調によって、もしある程度回復できれば、毎日の腹膜透析をやめることができますか?またはたとえば1週間くらい、中止しても可能でしょうか?教えていただければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。

回答 /白石病院CAPD担当ナース

去年11月腹膜透析(PD)を導入しすでに外来となっていらっしゃるとのことで、あなたのお父様は(急性ではなく)慢性腎不全であろうと思われます。慢性腎不全とは、糖尿病・腎不全・高血圧・膠原病・遺伝的疾患など様々な原疾患から長い年月をかけて腎機能が低下する不可逆性の病態です。腎代替療法(血液透析・腹膜透析・腎移植)のうち少なくとも1つを生涯にわたって必要とします。したがって”ある程度回復する”ということは期待できません。お父様は腎不全による尿毒症症状がPDによって改善されたり食事制限が緩和されることによって以前より元気になり”そんなに深刻そうな病状にみえない”のです。しかしそれはPDによって腎不全がコントロールされたということで病気そのものが治癒したのではない、ということをよく知って頂きたいのです。それどころか腎機能の低下はゆっくりと進行しており、最終的には尿は全くでなくなります。そうした事態に合わせてPDの処方を強化していきます。
”1週間くらいPDを中止しても”という意図がわかりませんがもし旅行であるなら、あらかじめ行き先に透析液を送っておいたりいくつか持参して駅や空港などで部屋を借りて透析液の交換をしたりすることができます。海外旅行では、臨時血液透析してから出発し現地に到着してから手配しておいた透析液でPDを開始するというやり方もできます。また行き先近くのPD施設に緊急事態の際に受け入れてくれるよう、現在PDを管理してくれている病院がメーカーを通して依頼してくれます。要は病気が治るのを待つのではなく、うまくつきあっていけるようサポートしてあげて欲しいのです。