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心機能と血液流量の関係について教えてください /とーさん 

お世話になります。早速ですが、教えていただきたいことがございます。
心機能が悪くHDFを施行することになったのですが、血液流量はどのくらいで施行すればよいのでしょうか?
知人は透析時の血液流量は心機能と関係ない!と断言しておりました。不整脈が出現するとつい、血液流量と除水設定を下げてしまうのですが、そんなのは10年前の透析だ!もっと勉強しろ!!と怒られてしまったのですが 知人のところでは75歳の女性の患者さんも血液流量は250ml/minで施行しているそうなのですが、
宜しくお願いいたします。

回答 /白石病院透析担当医

現在、当施設では、血流量200〜250ml/minに設定することが多いようです。
血流量QBの心臓への負荷について、ほとんど問題ないと言われることが多いようですがまったく関係ないと断言することもできないように思われます。
シャント流量は、心臓へ負担をもたらします。つまり、シャント流量に相当する量の心拍出量が増加していることが多くなるためです。QBを増加させることで、シャント流量に影響がでるなら、心臓への影響もでてくる可能性はあります。このことは、症例のシャント状態、穿刺部位等によって異なってくるでしょうし、また、患者さんの血圧が低下している状況や低心機能低下者では、更に影響が大きくなる可能性があります。
もう一つQBを増加させることで、体内老廃物の処理速度に変化がでてくるわけです。例えば、K(カリウム)やpHの変化は不整脈に関連していますので、それらの変化が心臓に影響を及ぼす可能性は残っていると思われます。
ちなみに、米国でのQBは400ml/min前後、ヨーロッパでのQBは300ml/min前後なのだそうです。
少しのQBの変化ではさほど心臓への影響は少ないように思われます。