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  このページでは、血液透析について の質問を専門にお答えします。
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HFについて /しの 

初めまして。臨床工学技士を目指し専門学校に通っている者です。

 ところで質問なのですが、HFは中分子・大分子が抜けやすいとのことですが、小分子は溜まったままになるのですか?HFを行う患者さんは、どうやって小分子を抜くのでしょうか?

また透析困難症とはどのような場合をいうのでしょうか?

お願いします。

回答 /臨床工学技士

返事が遅くなりまして大変申し訳ありませんでした。HFは小分子物質が溜まったままになるのか?との質問ですが、HFにおいても小分子量物質は抜けます。ただHDに比べて除去能劣ります。HFとHDとでは溶質除去の原理に違いがあります。HDはダイアライザに透析液を流し透析膜を介して、拡散という原理によって老廃物が除去されます。拡散は濃度勾配が推進力となるので、濃度差が大きいほど溶質の移動する量が多くなります。また、拡散のしやすさを表す拡散係数は分子量が小さくなるに従って増加するので、血液中のBUN、Crのような小分子物質はすみやかに透析液側へ除去されます。一方、HFは血液中に補充液を大量に補液し、同量の水分を血液濾過器で濾過することで、その濾液にのって
老廃物が除去されます。濾過が主な推進力となる分子量が大きい物質の除去に優れています。
次に透析困難症とは透析中に起こりうる不均衡症候群を含む様々な症状のことを言います。例えば、透析の後半から終了にかけて頭痛、嘔気、嘔吐、痙攣、悪心、脱力感、不整脈、意識障害といった症状が現れます。このような症状まだ透析に慣れていない導入期の患者さんに多くみられます。これは透析によって急激に電解質、老廃物、水分のバランスが崩れることで起こります。