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腎移植

腎移植とは

生体腎移植

血縁者間移植：健康な両親や兄弟姉妹などから腎臓を提供してもらう。
非血縁者間移植：配偶者等から腎臓を提供してもらう。

献腎移植

亡くなった方の生前の意志や家族の方の厚意で腎臓を提供していただく。

腎移植のよいところ

健康な人とほぼ同程度の生活が可能です。
通院は月に1～2回で済みます。
女性では妊娠・出産が可能です。
小児では身体の成長・発育が期待できます。

腎移植のよくないところ

免疫抑制剤を飲み続けなければならない。
慢性拒絶反応が起きてくれば透析生活に戻ります。
長期に飲む薬の副作用があります。

提供者の条件

「臓器を提供する人を“ドナー”と呼びます。」
自発的に腎臓の提供を申し出ている。
見返りのない善意の提供である。
心身ともに健康で片方の腎臓をとっても十分生活できる。
年齢制限はありません。(70歳以下が適当)
腎臓をもらう人との血液型や組織適合抗原(HLA抗原)との適合は必須条件ではありません。

受腎者の条件

「 臓器を提供してもらう人を“レシピエント”と呼びます。」
麻酔の手術が受けられる全身状態が良好な人。
年齢は65歳以下が適当ですが、社会復帰をしながら自己管理が出来ることが最低条件です。
元の腎臓の病気は何でも構いません。
活動性の感染症や炎症、悪性腫瘍、心肺機能の悪い人には行われません。

手 術

全身麻酔下に元の腎臓は残したまま、もらった腎臓は骨盤の中(腸骨窩)に移植します。移植腎は動脈・静脈・膀胱につなぎます。手術は4時間くらいかかります。

腎移植に必要なお金

移植手術を行う施設では、ドナーにかかる費用は全てレシピエントの健康保険で支払われます。
レシピエントも健康保険や特定疾病療養医療費精度や自立支援医療(更生医療)などの補助により差額ベッド代や交通費を除けば、1万円程度です。
ドナーの術前検査を始めてから、何らかの理由で移植手術が中止となった場合は、それまでの検査費用に自己負担が発生します。

献腎移植とは

透析に入った時点であらかじめ登録しておきます。
脳死または心停止の状態で腎摘出を行うことが決まった時点で登録患者様の中から血液検査の結果で適当な人が選ばれ通達が来ます。

登録方法

透析をしている施設で申し込み
↓
鹿児島県では鹿児島大学病院で診察(登録料3万円)
↓
登録完了通知が送られる
↓
毎年更新(更新料5,000円)

腎移植外来

当院移植外来では、移植を希望する患者様の事前の相談に応じ、手術に必要な一般的検査、HLA、ドナーとレシピエントとのクロスマッチ等を行い、希望移植病院へ紹介するという形をとっております。又、ドナーとレシピエント共に、退院後、フォローアップを行っております。

腎移植外来患者数 約50名

時間　9：00～12：00予定

※月1回専門医師による診察を行っています。お電話にてご予約をお願いします。(TEL 099-255-0101)

腎移植専門医師 プロフィール

大塚台クリニック　院長

日本臨床腎移植学会　名誉会長

東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助教授より新潟大学医学部泌尿器科 教授に就任

現在新潟大学 名誉教授

主な受賞歴

腎と透析(上田賞)

新潟日報(文化賞)

日本腎臓財団(学術賞)

日本医師会(医学賞)

文部科学大臣(科学技術賞)　他多数

主な著書

・腎移植のすべて　・腎移植と血管外科　・腎移植ハンドブック　・移植医療と保険医療

・変貌する腎移植　・ABO血液型不適合移植の新戦略　他多数

概 要

• ● 平成3年、移植医による移植外来をスタート
• ● 現在50名のレシピエントをフォローアップ中
• ● 地域別にみると、鹿児島県内(市内20名、市外23名、離島4名)、県外2名。(H28.9月現在)
• ● 随時の外来診療の他に、特別移植外来日を月1回設けています。
• ● 尚、レシピエントでつくる患者移植部会も発足しております。

A：レシピエントの外来受診

移植腎機能・拒絶反応のチェックの為、必ず定期的来院が必要です。
移植後2-3ヶ月間は週1-2回、6ヶ月までは2週に1回、6ヶ月以降は月1回が目安です。
腎機能に変動が現れたり、合併症が現れたりした場合は、主治医の指示に従って頂きます。

B:ドナーの外来受診

残された腎臓の機能の評価を主体とした検査を行っています。近医で可能な場合はそちらを奨めております。

腎移植外来担当看護婦より

移植手術が成功すると、血液透析や腹膜透析から開放され社会復帰はもちろんのこと、自由な広い行動が得られ活力に満ちた新しい人生が開けますが、規則正しい生活と日常の自己管理が大切であることに変わりはありません。
外来では、下記項目を主として観察・助言させて頂いております。

• ● 免疫抑制剤の指示された量の確実な服用と副作用
• ● 感染症に対する注意と予防
• ● 血圧・体重の管理
• ● 腎機能に応じた運動量と日常生活について
• ● 合併症がある場合の食事指導
• ● 他科受診時の連絡
• ● 不要になったシャント・妊娠・出産等